■葬送について 【灯篭】

竹製の灯篭(写真左)、組の持ち物として作られた灯篭(写真右)長學寺付近では先灯篭と言われていたようです。先灯篭と「先」がつくので「後」灯篭はないのかと調べてみると後灯篭というのも出てきます。
しかし、今年の法事などで聞いている限りでは後灯篭はなかったと言われますのでだいぶ昔に簡略化されたものと考えられます。
亡くなられた人の死出の道を照らす役割をもっていたのでしょう。また、昔は葬儀を午後から行うこととし、夕刻に村はずれで火葬、もしくは墓地に埋葬をしていたとのことなので、明かり取りとしても使われたのではないかと思われます。昔は亡くなることが穢れと捉えられる風潮にありましたので、昼間から火葬、埋葬は執り行われなかったのでしょう。
写真は竹で作られた灯篭と組の持ち物としてつくられた灯篭です。先代によると灯篭の正面に経文や仏名を書く時と書かない時とあったそうです。
藁葺きの頃の長學寺、火災前の源昌寺、葬列を行っている風景等、昔の写真をお持ちの方がいましたら、ご一報ください。